勝海舟

いろいろな本を読もうとは思いますが、伝記はあまり読みません。
なんか過去、昔のことだし、都合よく美化されすぎているような気がするんですよねえ。

誰が言ったか忘れてしまったのですが、こういう言葉もありました。




「たまたま運が良かっただけの人の成功話を見聞きしてもしょうがない」




こんなん聞いたらなんだか肩すかしを食った気分です。。。
しかし、この本は面白かった。”勝海舟の人生訓”


竜馬がゆく”を読んで以来、いい感じの勝海舟のキャラ?設定が気にはなっていた。

本の進み方は〜〜こんな時に勝はこう言った、こうした〜〜こんな時に勝ならこんな考えだろう〜〜みたいな形式。

あーまたいつもの過去を美化するような切り口かなあなんて思っていたんだけど、勝が言ったとされる言葉がすごく深いんです。



竜馬がゆく”のなかで勝は、藩、幕府、浪人など様々な思想入り乱れる動乱の幕末のゴタゴタの中で、流されることなく外からの目線を持ち「日本人」を意識していた。コップの中の嵐と見ていた。

そんな自分の予備知識と、この本での勝がリンクして、彼ならではの鳥瞰的な生き方が、彼の行ったとされる行動や言葉からよく理解できた。




特に印象的だったのは「武士道」の下り。
僕なりの印象ではこんな感じ。

”武士道は崩れる。商人や農民は自分で稼いで生きる術を持っているけど、武士は大名などに世話になってて、いつ援助を切られるか、いつ死ぬか、、と有り余る時間を使って悩む。精神的、生きがい的に不安定になるから、書物でも読んで武士道とはなんぞや、、、とやらなければ仕方無かった。”

封建制度が崩れればこんなもんだ、というようなことをバッサリ言い切っていたようです。おみごと!


武士道にまつわる一つの意見ですが、当時の武士たちの生々しい人間臭さも伝わってくるストーリーですね。



自分にも”時間”に関して思い当たる似たような状況がありまして、本を読むきっかけにもなったかもしれません。



ともあれ読み終わって「何事も大きく行かねばなならぬなあー」と感想を持ちました。

勝海舟の人生訓 新装版

勝海舟の人生訓 新装版









昨日はものすごく気持ちがいい天気だったから奥さんに連絡し、外でビール飲めるスポットに行った。
後楽園東京ドームの敷地内に出来たMEETS PORTって場所で夕方日が沈む中飲むビールはうまかった。