ファーストストーリー
入院して少しして、さあ抗がん剤治療開始ってときから書き綴っているノートを読み返してた。どのくらい眠れたか100点満点で点数を付け、体重、体温、血圧、あるいはなにがあったとか、ここが痛いとか、差し入れにこれ食べたとか、何でも書き込んである。
ああー僕よくがんばっていたなあと思う。
思い出しついでに、近所の病院からこの大学病院に緊急入院したときの事を思い出す。
先生 「血液のデータが、相当異常な値を示しているからこのまま緊急入院ですね。どうしてもって理由が無ければこのまま入院してください。ここまで歩きと電車ってだけでもよく来られましたね?凄い貧血ですよ!」
僕 「それって僕の話ですか?誰かと間違えてないですか?」
先生 「しっかり検査してみなきゃあ断言出来ませんが、かなり高い確率で白血病とか悪性リンパだとかが疑われる数値ですね。ひとまずご家族の方に連絡していただき、身の回りの物、着替え、歯ブラシ、なんかを持ってきていただいて入院しましょう!」
僕 「、、、、、。」
と、9/11の夕方18時くらいにサンダル履きの僕は病院の駐車場から奥さんの会社に電話をかけ
僕 「なんか検査で緊急入院になっちゃった。身の回りの物ささっと持ってきてほしいんだけど、来られる?』
妻 「えー!!?何?どうしたの?まあひとまず行くね。」
夜21時くらいに奥さんが病院に来て
妻 「何?大丈夫?」
僕 「ただの検査入院、、、、。」
こういうときに本当の事って言えませんね。多分不安で不安で、奥さんを見て安心して、”死”っていう文字が見えて、多分涙目だった自信があります。
まあ奥さんからすればまさかそんな病気が疑われているなんて想像していないでしょうから、、、。
一週間後くらいに検査結果が出て、奥さんに伝えた
僕 「どうやら白血病みたいなんだよね、、、。」
妻 「がんばって治すしか無いね!」
すっと出てきた言葉にビックリした。女の人の強さを感じた。
僕は半べそで報告。妻は無理していたかもしれないけど自信たっぷりで”絶対治るから大丈夫”っていうオーラを僕に伝えてくれた。なんで妻があんなに自信があったのか今でも不思議ですが。。。
こんな感じで僕の入院治療生活は始まったのでした。奥さんのおかげである。
あれはもう半年も前だなあ。。
僕、がんばってますよ。